特別支援教育の知識を活かした子育ての経験を通して、 みんながHAPPYになれる社会作りを目指す特別支援教育士まこママ先生です♪
さて、本日のテーマはずばり「トイトレ」
2歳を超えたあたりから、ママ達の会話に 「トイトレ」ネタが頻出してきます。
- 「えぇーもうトレパンはいてるの?」
- 「えぇーもうトイレでおしっこできるの?」
- 「布おむつだったから、やっぱりオムツが取れるのが早いのかなぁ」
- 「うちの子、まだまだ。もう3歳になったのに」
- 「この夏休みにトイトレ完了するつもり」
等、聞いたり言ったりしたことがある人は多いのでは?
ちなみに我が家のおむつ事情は
長男くひょお:1歳10か月でトイトレ開始。数日後、うんちがトイレで出る。2歳1か月からはおしっこはほぼ成功。2歳8か月ぐらいから夜もおむつなしでトイトレ終了。
次男もんた:1歳6か月でトイトレ開始。おしっこは成功が多く、2歳2か月頃にはおまるでうんちが成功。2歳6か月ぐらいから、夜もおむつなしでトイトレ終了。
長女こあこ:2歳のころ、トイトレを提案すると、断固拒否。2歳3か月頃パンツをはいてくれるように。現在(2歳8か月)、日中はパンツで過ごす。絶賛トイトレ中!
という感じです。
3人の子育てをしていると、よく言われるのが「3人目なんて、もうお手のものよね◎」という褒め言葉(?)
いや、はっきり言います。
トイトレについてだけ言えば、3人目のこあこが一番時間がかかっている😭
トイトレについての知識は1人目の時より絶対今の方があるんです。でも、うまくいかない。
このことから断言できるのは、
トイトレがうまくいくかどうかは、親御さんまたは支援者の対応以上に、本人の性格や発達段階による
ということです。
たま〜に、
とか仰る方もいますが、その方にとっての常識がそうであるだけで、人間の発達から考えれば、3歳などの年齢で区切る必要はないと思います。
かの有名な物理学者アインシュタインも
と仰っています。
「はい、参考にします〜」と言って流しておきましょう。
目次
そもそもトイトレって?「トイトレの意味」
トイトレは一般に「トイレトレーニング」の略語として用いられますが、教育法として有名なモンテッソーリ教育では少々扱いが違います。
モンテッソーリ教育では、 「トイレトレーニング」ではなく、 「トイレット・ラーニング」と言います。 排泄の仕方を「学ぶ」、排泄習慣を「身に付ける」 という考え方です。 大人は、適切な時期に適切な環境を整え、 子どもが一人でできるようにサポートしていきます。 【モンテッソーリ子どもの家 アイアイHP より https://blog.goo.ne.jp/eye_star_ai/e/0a38ca3377a6f9166a92c8c885c26efd】
つまりモンテッソーリ教育の理論を採用するならば、
トイトレはトレーニングとして強制するものではなく、排せつ行動を子ども自身が学ぼうとするものである
ということです。
さらに言えば、発達がゆっくりだったり、偏っていたり、年齢が小さかったりしても学び方さえ適当であれば、身に着けることができることができる!と考えられます。
トイトレに必要なこと
①体の発達
トイレまで歩ける、おまるやトイレに座れるという基本動作ができるということはもちろん、 ある程度おしっこを膀胱に溜めておけるようにならないと、トイレで出すというのは難しいです。
ちなみに、我が家の3番目、こあこは上2人よりも体が小さいです。上2人は2歳超えた頃には起床時にオムツが濡れていないことも多かったですが、こあこにそんな気配はなし。
きっと、体の発達がまだトイトレをする段階になかったのが、上2人よりもトイトレが遅くなった要因かな?と思っています。
②言葉の発達
おしっこが出た時、「おしっこ出た」と伝えられることがトイトレには必要です。 「おしっこ」と言えなくても構いません。
「おしっこが出たよ」「パンツが濡れて気持ち悪いよ」ということが伝えられればいいんです。
無言でも親御さんの服の袖を引っ張る、新しいオムツやパンツを持ってくるなど、発語がなくても、行動で伝えられればOKです。
この前段階として「Yes」「No」が伝えられるというのも必要とされています。 こちらも先述通り、発語としてなくてもうなづきや首振りなど、動作で伝えるのもありです。
③支援者の関わりに注意を向け、内容を理解する認知力
「トイレットペーパー取って」「ズボン脱いで」「お水流すよ」 など、トイトレではいろんな動作を促します。
しかし、そんな声かけに注意を向けること(「なんか言ってるぞ」と耳を傾けるみたいなイメージです)ができていなかったとしたら、トイトレは難しいです。
加えて、その声かけの内容が理解できなければ、指示や促しに沿って行動することも難しいので、トイトレを進めるのは難しいとなってしまいます。
ちなみに「トイトレ」についての説明はこちらも参考にしていますので、よければご一読ください↓
ベネッセ教育サイトより
https://benesse.jp/contents/toilet_training/index1.shtml
トイトレがうまくいかない!そんな時はどうするか?
結論から言うと、オススメは
「トイトレ」「うまくいかない」「どうする」でググらない
です。
もっと正確にいうと、
トイトレがうまく行かない理由は千差万別。安易な1つの正解を求めない
かな?と思います。
先にトイトレに必要な力として、
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①体の発達
- ②言葉の発達
- ③支援者の関わりに注意を向け、内容を理解する認知力
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と挙げましたが、①に原因があるのに②についてアプローチしてもうまく行かないし、①②ができているのに、③につまずきがあることに気づかないと、その子の成長のチャンスを逃すことになります。
よく特別支援で用いられる「氷山モデル」
顕在化している行動、ここで言えば「トイトレがうまくいかない」の下にある見えないつまづきにどうアプローチするか?が大切ということになります。
トイトレの実践例
以下は特別支援学校勤務で出会ったお子さんの例です。(個人情報保護の観点よりいくつかの例を組み合わせています)
Aさん (女児小学部3年生)
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- 家ではオムツ
- 学校では基本排泄しない
- 粗大運動(立ったり、歩いたり、座ったり)には大きな問題なし
- 発語は遅れはあるものの、いくつかある
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上の情報から、先の①②はクリアしているけど、③につまづきがあるかもと考えました。 家でオムツをはいていて、便座に座るという経験自体が少なかったと思います。
⭐️もし保育士や支援者の読者の方が居ればお願いです。もし、保護者の方がトイトレをしていなかったとしても、そのこと自体を責めないでください。お子さんの特性や、お家の方自身の事情でどうしてもできない、うまく進められないということは往々にしてあります。努力不足の一言では片付けられない事情がそれぞれあることをご理解下さい。
Aさんはオムツで排泄するという行動を獲得してしまっていたので、トイレで排泄するという行動を覚えてもらうようにしました。
それでAさんに見せたのが、下の図です。(本物は廃棄したので、イメージ図です(^^;;)

この図を見せながら、おしっこが出なくても、決まった時間に、トイレに行って、
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- ズボンやパンツを下ろして
- お股をふいて
- ペーパーで拭きとって
- ズボンとパンツをはいて
- 水を流して
- 手を洗う
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この行動だけはできるように、毎日練習しました。
そして… ある秋の日、もぞもぞしている様子をみて、これはもしや?!と思い、トイレに連れて行くと
おしっこ大成功!!
Aちゃんもびっくりしている感じでした。
でもこの1回の成功から、要領を得たのか、ほぼ毎日成功するようになりました。 懇談の時、お母さんが「もうずっとオムツだと覚悟してました」と言って泣かれていたのを思い出します。
トイトレの成功は親子の自信になる
この経験から、これをすごく感じます。
子供が泣いたり、親御さんや支援者が怒ってするのは本来のトイトレの意味からはずれるかな?と思います。
トイトレに必要なこととして①②③と挙げましたが、
何より 親御さんや支援者が子どもと笑顔で向き合える余裕 が必要だなぁと思いますよ。
トイトレを楽しく進めるために 当時Aちゃんには先述の通り排泄の方法を伝えましたが、今はもっとお手軽な方法があります。
それが、 スマホやタブレットのアプリを使うこと!
「ICT」の話が出てきた(笑) ご紹介したいのは「BabyBusトイレトレーニング」です。
もう、見た目だけでも可愛いでしょ❤️
さて、使い方ですが…
流石に長いので、次回に回します(^◇^;)
是非次回も読んで、トイトレの鬼門をクリアしましょう♪ また次回をお楽しみに♪ 明日もみんなでHAPPY💛 叱咤激励いただけたら嬉しいです。